Netflixリミテッドシリーズ『エリック』レビュー

行方不明の息子を探す鍵は毛むくじゃらのモンスター!?
社会問題が蔓延る1980年代のニューヨークを舞台に、内なる苦悩に向き合いながらも行方不明になった息子を探すヴィンセントの葛藤と親子の絆を描いた感動のヒューマンドラマ

目次

『エリック』基本情報

原題: Eric
ジャンル: ヒューマンドラマ、サスペンス
公開年: 2024年
エピソード数: 全6話
配信プラットフォーム: Netflix

『エリック』あらすじ

1985年、ニューヨーク。子供向け人形番組のクリエイター兼出演者であるヴィンセントは、新しい企画の考案に頭を悩ませていた。息子エドガーが収録を見学し、その帰りの電車で青い毛むくじゃらのモンスター「エリック」の話をするが、ヴィンセントは聞く耳を持たない。

家に帰り、母キャシーと3人で夕食をとる中、エドガーは再びエリックの話を持ち出すが、やはりヴィンセントには相手にされない。翌朝、ヴィンセントとキャシーが口論している最中、エドガーは一人で学校へ向かう。

その日の収録を終え帰宅したヴィンセントは、エドガーが行方不明になったことを知らされる。警察の捜索が始まり、血のついたエドガーの服が見つかる。キャシーは距離を置きたいと告げ、ヴィンセントは途方に暮れる中、エドガーが描いたエリックの絵を見つける。

ヴィンセントはエリックを番組に登場させることができれば、それを観たエドガーが帰ってきてくれると考え、絶望的な試みながらもすがるようにその計画を進めていく。
そんな中、エリックが幻覚としてヴィンセントの前に現れる。突如現れたエリックに翻弄されながら、時には助けられながら、ヴィンセントはエドガーの行方を探し奮闘する。

『エリック』登場人物とキャスト

ヴィンセント・アンダーソン(ベネディクト・カンバーバッチ): 子供向け人形番組のクリエイター兼出演者。行方不明になった息子エドガーを必死に探し続ける。

エドガー・アンダーソン(イヴァン・モリス・ハウ): ヴィンセントの息子。学校へ向かう途中行方不明となる。

キャシー・アンダーソン(ギャビー・ホフマン): ヴィンセントの妻でエドガーの母親。

マイケル・ルドロイト刑事(マッキンリー・ベルチャー三世): ニューヨーク市警の刑事。

レニー・ウィルソン(ダン・フォグラー): ヴィンセントの友人で番組の共同クリエイター。

エリック: エドガーが描いた青い毛むくじゃらのモンスター。幻覚として突如ヴィンセントの前に現れる

『エリック』見どころと感想

1980年代のニューヨークが舞台となっており、映像を通してその時代の雰囲気を味わうことができます。登場人物や街を行きかう人々の髪型や服装などのファッション、電話やテレビなどの電化製品、レトロな街並みにより、タイムトリップしたかのような感覚になります。

行方不明になった息子を探すという話を主軸として、人種差別、同性愛差別、小児性愛、ホームレスなどさまざまな社会問題が絡み物語が展開されていきます。これらの社会問題が当時の視点で詳細に描かれ、その時代の社会的な背景をより深く知ることができます。

主演のベネディクト・カンバーバッチが、凄腕の人形師でありながら家族関係や職場での人間関係に苦悩するヴィンセントをうまく演じています。またエリックの登場によって、アルコール中毒と葛藤するヴィンセントを描くと同時に、その愛らしいキャラクターが中和剤となり、多くの社会問題の要素を含む本作が暗くシリアスな雰囲気になることなく仕上がっています。

最後はこんな家族の形もあるんだなと思わせてくれるような展開でした。
ぜひ、皆さんの目で結末を確かめてみてください。

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